🌌 宇宙の光が水素に食われる?消えた波長の謎を解き明かせ!

やっほー、みんな!
遠い宇宙から届く光って、実は完璧な状態で私たちに届くわけじゃないんだって知ってた?
途中で、まるで誰かに食べられちゃったみたいに、特定の「色」…つまり「波長」が消えちゃってるんだ。
犯人はね、宇宙空間に漂う、ごくごくわずかな「水素原子」なんだよ!
じゃあ、どうして水素原子はそんなことができるんだろう?

水素原子、光を食べる小さな怪物?

量子力学のお話だよ!

まずは、原子の基本的な構造から見ていこう!
原子の中心には原子核があって、その周りを電子が飛び回っているよね。
この電子って、実はどんな軌道でも好き勝手に動けるわけじゃないんだ。
決まった「エネルギーの階段」みたいな場所にしかいられないんだよ。
この階段の段差を乗り越えるためには、ピッタリ合ったエネルギーの光子(光の粒)を吸収する必要があるんだ!
水素原子の場合、一番下のエネルギー準位(基底状態)にある電子が、一つ上の準位に飛び移るために吸収する光の波長が、特に重要なんだ。
これが、紫外線領域にある「ライマンα線(Lyman-alpha line)」と呼ばれるものだよ!
その波長は約121.6ナノメートルなんだけど、このピンポイントな波長の光だけが、水素原子に吸収されちゃうんだね。

宇宙の膨張が織りなす「波長の森」

赤方偏移の魔法!

「あれ?じゃあ、地球に届く光のスペクトルには、一箇所だけポッカリと穴が開くってこと?」って思った?
うん、もし宇宙が膨張していなかったら、そうなってたかもしれないね。
でも、私たちの宇宙は膨張しているんだ!
遠くにある光源から出た光が、私たちのもとに届くまでの間に、宇宙空間自体がどんどん引き伸ばされていくんだよね。
これによって、光の波長も引き伸ばされて、より長い波長、つまり「赤っぽい色」にずれて見える現象が起きるんだ!
これが「赤方偏移」だよ。
そして、これがミソなんだ!
例えば、10億光年先の水素雲がライマンα線を吸収する波長は121.6nmだよね。
でも、その吸収された光が地球に届くまでに、宇宙の膨張によってその波長は赤方偏移して、例えば150nmとして観測されるんだ。
さらに、20億光年先の別の水素雲も同じく121.6nmの光を吸収するんだけど、地球に届く頃には、もっと大きく赤方偏移して、例えば200nmとして観測されるわけ!
つまり、観測される側から見ると、宇宙空間のいろんな距離にある水素雲が、それぞれ異なる「観測波長」で光を吸収しているように見えるんだ。
結果として、遠いクエーサー(非常に明るい天体)などの光のスペクトルを見ると、たくさんのギザギザとした吸収線が、まるで森のように並んで見えるんだよ!
これが天文学者たちが「ライマンαフォレスト」と呼ぶ、宇宙の壮大なスペクトルアートなんだ!

なぜこれが大切なの?

このライマンαフォレストは、単なる美しい現象じゃないんだ!
これを見ることで、宇宙にどれくらいの水素原子が、どのくらいの密度で、どこに分布しているのかがわかる、超重要な手がかりになるんだよ!

  • 初期宇宙の解明: 宇宙誕生後の水素の分布や再電離期の理解に貢献しているんだ。
  • 銀河間物質の探査: 銀河と銀河の間を満たす希薄なガス(銀河間物質)の物理状態や組成を教えてくれるんだ。
  • ダークマターの分布: 目に見えない「ダークマター」がどのように宇宙に広がっているかを探る上でも、間接的な情報を提供してくれるんだよ。

宇宙の広大な闇の中で、ほんの少しの水素原子が、光のメッセージを書き換え、私たちに宇宙の歴史を語りかけてくれているんだね!
すごい話でしょ?
宇宙って本当に奥深いよね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

足👣跡

コメントする